120. 終点から見直す人生

新聞に載るオビチュアリを読む事が多い。 他界した方々の各方面にて残した卓越した業績や人生の取り組み方を学ぶのに役立つ。 想像もしなかった領域や思ってもいなかった他界した方々の生き様を垣間見る機会を与えてくれるオビチュアリ欄は亡くなった方には失礼ながらとてもエンジョイさせてもらっている。 垣間見るオビチュアリで書かれた彼らの人生には勉強させられる事が多い。

そんな中、今月我が町の図書館にて一時間ほどのスピーカー・シリーズで、レポーターやエディターとして40年近くウオール・ストリート・ジャーナルWSJにてレポーター・エディター・海外特派員を務めたジェームス・ハガーティJames R. Hagertyを迎えての講演があった。 ハガーティ氏は2016年以来WSJにてオビチュアリ欄を担当する唯一のフルタイムのライター・レポーターである。今年発刊された「ユアーズ・ツルーリー」Yours Truly: An Obituray Writer’s Guide to Telling Your Story(2023)は副題に「自分で書く貴方の死亡人生ストーリ」とある。

ハガーティ氏曰く、死亡時人生メモワーが興味あって面白くないのなら、何で死ぬ意味があるのか、と問う。 自分の人生こそ誰かに書いてもらうなんて真っ平、他人任せでないオビチュアリは自分自身で書かないで如何するのと、問いかける。 自分の生きた人生と自分の人柄、人生価値を何処に置いて生きたかを、一人でも他人に正確に伝えるには、自分のオビチュアリは自分で書く事を提唱する。 余生が少なくなった年寄り時期まで待って書くのではなく、若いときからオビチュアリを書き始める事を勧める。 どんな人生で何を目指して生きるかを問い正すには兎に角、書いてみる事と説く。 短くても長くても如何でも良い、兎に角書いてみる。 自分の人生をメモでもいい兎に角書き下ろしてみる。 自分の人生を他人にはアウトソースできないでしょうと、投げかける。

見直し修正を繰り返して、自分の人生を終着点から見直し、今此処で目的に比べて何が足りないかを問い直し、自分の人生を書き直していく。 これこそ生きる事とも説く。 

当日公演後、彼の親書を購入しサインをしてもらった。 ハガーティ氏は、自分の物語を語り綴れTell Your Talesと、自筆サインの脇に書き置きしてくれた。

責任ある自己の人生の送り方を考えることの多い中で、どんな人生を送りたいか、どうして、今の自分は目的地に対してどの辺にいるのか、を問い続け、書き下ろし書き直していく事を試して実行してみようと思う。

個人でも組織でも、1)生きることミッション明確化、2)嘘のない本音理由付け、3)頻繁にフィードバックをかける進捗度チェックの三点を心して問いかけて毎日を過ごす事の重要性を感じます。 ハガーティ氏から学んだ事は、それを書き下ろしてみることで、明快に取り組む人生が見えて来るはずという事でした。 実行に移してみます。 これが大変。

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