113. 予測に頼る怖さ

10月最後の今日はハロウィーンHalloween。パンデミックの見えない恐怖感は薄れた感のある昨今の米国社会。 CDCのブースターワクチン接種広報もメディアは無視しているようで、今年は子供達トリック・オア・トリートの我が家への訪問が増えるのだろうか。 
 
あと一週間ほどで迎える米国中間選挙の追い込みに選挙PR活動も最後の追い込みとなる。 投票結果でどんな社会と成るかを思うにつけ、怖さと恐ろしさはハロウィーンどころではないですね。

毎年数々のリサーチ会社・組織が選挙予測を発表し、アップ・ダウンと変化する票読を連日メディアが取り上げ、不安と期待が重なる一大イベントを展開する。 小生のメール・ボックスも毎日ドネーションを要望する選挙候補者からのメールで一杯になる。 米国の選挙時期はメディアに大きな金が落ちるスーパーボールにも匹敵する一大PR合戦イベントである。 

米国民主主義はメディア媒体や選挙PRフードチェイスから成るの金遣いの荒い商業システムに依存していると言って良いですね。 大統領選と議会選の重なった2020年では合計$14.4Bが使われたとオープン・シークレットOpenSecrets.orgが報じている。 今年の議会選のみの中間選挙費用は$9.4Bに達すると予想している。 こんな多額の金を使いながら、連邦統計局U.S. Census Bureauによれば53%投票率を記録した2018年中間選挙以外は1986年以来投票率は50%を超えていない。因みに、前々回の2014年の中間選挙での投票率は42%弱。 投票権を持つ米国市民の過半数以上が投票しない事実は、米国民主主義の何とも皮肉なの姿ですね。 今年の後一週間余後の投票結果はどうなるのやら。 此れこそ、恐ろしさ百倍のハロウィーン物語ですね。

選挙予測と言えば、選挙結果の乖離不一致は毎回起こりますが、記憶に新しい2016年と2020年の大統領選の予測の大幅な読み間違えは選挙予測世論調査の信憑性が疑われるのは当然の成り行きでしょうね。

ピュー・リサーチPew Research、NYタイムズ、FiveThirtyEight等の世論調査予測のデータとデルタを元に、選挙レースの予測ナラティブが作り上げられ、メディアが連日特報Breaking Newsとして視聴者確保の宣伝効果を求めて流す訳です。 この元となる予測数字は、実は600から10,000名と差はあるものの世論調査協力者からの返事を元にトレンド報告する訳です。 各世論調査会社は、統計学上どれだけの誤差で如何に信憑性があるか明記しているものの、殆どが電話インタビューやテキスト・メッセージを使って結果を集計する訳です。 まともなサンプルのインタビューを一つ採るには2時間かかるとも言われています。 回答者のどれだけ正確なデモグラフィック統計になるのか大変疑わしいのは明らかですね。

更に重要なのは、どんな質問をどんな順序で投げ掛けるのかとか、どんなコンテキスト下に回答者が返事したのかによっても大きな違いとなると想像されますね。 誘導訊問同様、世論調査の信憑性は疑わしいと思う訳です。 

予測・予想の類はバイアスを掛けて疑って掛かる必要がありますね。 予測を鵜呑みにする怖さこそ、ハロウィーン当日の怖い教訓ですね。 顧客が求める価値の予測予想も同様ですね。

Got Strategic Marketing?

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out /  Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out /  Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out /  Change )

Connecting to %s