2002年にノーベル経済学賞を受賞した社会行動心理学者ダニエル・カーンマンDaniel Kahnemanが、オリバー・シボニーOlivier Sibonyとキャス・サンスティンCass Sunstein両氏と3名で共著した”Noise” 2021年刊を今月読んだ。 著者カーンマンは、2011年刊の”Thinking, Fast and Slow”で知られており、先週でNYタイムズのベストセラー・リスト288週目を果たしているベストセラー著者でもある。
”Noise”も副題に「人間判断の欠陥」とあるように、我々人間が判断行使する際に陥リやすい心理性向欠陥に触れている。 バイアスと誤差雑音の違いに言及した上で、今まであまり研究対象にならなかった誤差雑音について述べ、それを避ける為の解決手段を提示しており大変新鮮な視界を与えてくれた。
カーンマン曰く、いわゆる専門家にあって判断誤差が著しく、公正均一判断を求められるプロ業種であるはずの医師、裁判官、採用人事マネージャー、投資決断等の判断にあっても、プロ別に限らず同一個人であっても判断に著しいバラツキがあると、信頼筋統計資料を元に論じている。 我々が毎日行動決定する判断する際に、気が付かぬ誤差雑音が多用に影響を与える事が如何に多いのかを説明している。
特にメンバー・グループとして何かを決定する際に、集団ダイナミズムの中で気がつかない内に誤差雑音が入るトラップに陥りやすく、組織重要判断にエラーが生じる事がなんと多い事か。そして、エラーを認識出来ない事の何と多い事か痛感させられた。 政治リーダーの決断、企業経営判断等、次世代に禍根をのこす欠陥だらけの判断をしてきている様なきもする。
我々の今ある姿は過去の判断の結果。明日の雲泥の差は今日の判断が導くと思うと、毎日毎秒の判断センシティビティを鍛え磨く事がどんなに大切かを思い知らされる。
バイアスを避けると同じ重要性をもって、誤差雑音を意識して減らす事が毎日の判断で重要だと改めて学んだ。
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