相手の感情や感知認識度になんと疎いことかを感じることが最近多くなった。 一方的に相手の環境や感情が変わらぬと無意識のうちに思い込み、フィードバックに無関心となり、期待度と貢献度の意識乖離が進む事がなんと多いことか。 コミュニケーション能力とは意識して相手の感情変化を読み取り期待度に答えることとは頭で理解しているものの、実践が伴わなく落胆を招く悪循環に入ってしまう。
特にこの15カ月のパンデミック禍下での各人の意識変化は万端其々で個人差の感知認識把握は更に難儀となる。
そんな中、NYタイムズに興味を引く記事を二つ見つけた。
一つは、5/12/21デジタル版にHenry FountainとJason Kaoの両記者が書いている「ノーマル気候の新定義」という記事。 内容はNOAA米国海洋大気気候機構が十年に一度に更新される全米各地の気温と降雨量平均値を発表したという記事であり、一昨日の紙面版のフロントニュース記事に取り上げられた。 気候変動を議論する際に、ベンチマーク設定の明確な定義付けがコミュニケーション行き違い是正のスタートと感じた。
ノーマルと比較してと、何気なく使われるこのノーマルという言葉は実は困りものとなることが多い。 それはベンチマーク定義を確認なく使っては暑い寒いは意味を持たず、コミュニケーションがかみ合わなくなる。 何時の時点でのベンチマークと比較してと明確定義した上でのデータ情報交換が必要となる。
デルタ変化はベンチマーク設定無しには浮かび上がってこない。悪化を是正するにせよ、先ずはコミュニケーション相手の期待度のベースを継続確認する事が重要だとつくづく思う。
二つ面の記事は、5/25付けサイエンス・セクションのTara Parker-Popeの「先ず感情を認識し言葉化してみよう」と題する記事。 UCLA心理学教授Matt Liebermanのリサーチ結果を挙げ説明している。 脳の感情警報システムの役目を果たすAmygdala扁桃体は、感情を言語化し表現する事で次の感情体験に移行できると言う。 つまり、不安や恐怖、怒り等のネガティブな感情反応は言葉化する事で少しは収まると言う。
繊細複雑な我々の感情が個人個人で違う事を考えれば、明快な言葉化表現のコミュニケーション能力こそが、変化デルタを是正し共通価値目標にお互い向かわせる何時に無く必要となる。
相手のフィードバックを真摯に受け止め修行しようと決意した次第。
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