木を見て森を見ずとの格言は誰も聞くこと。 鳥瞰図視点から見る森は実は地上表側姿だけしか見せていないのです。 森を成す木々の下に張り巡らされた根を知らないと森を理解したなんて言えないなと、気をつかせる記事に出会いました。森を知るには根を知れとの座線を持ち合わせた全体視線が大切だと改めて感じました。
その記事は先週日曜日のNYタイムズのマガジンのカバー・ストーリー「森のソーシャル・ライフ」。 フェリス・ジャバーの特集記事です。 森を知るには根のネットワークを知れと、叱咤された目から鱗の大変興味深い記事でした。
記事のフォーカスは、現在カナダのブリティッシュ・コロンビア大学の森林エコロジー教授のスーザン・シマードが開拓した分野を紹介していた。 地下で、木の根とカビ菌類はマイコロリザスMycorrhizasと言う繊細なセンサー機能を持つ部位を形成し、これが外部からの刺激を感知し周囲の樹々に化学反応メーッセージを伝えるらしい。 動物・人の進入や、他類の樹々の隣接など全て感知される仕組みが森を支えると言うこと。 古い樹々ほど地下の根近辺にマイコロリザスは多く、若い樹々には少ないらしい。 若い木だけの森は生存しないらしい。 森はマイコロリザスで繋がっており、これが滅びると森は死ぬ。
個人レベルで考え直すと、一見目に見えない隠れた個人や、連帯影響していく仕組みが真実に敏感に反応し座軸を合わせるシステムが、死活を決めるんだろうなと思っています。
社会レベルで持続可能環境を語る時、又は真意を正確に伝える際、地球全体視線のフレームを共有するのが必須だと感じますね。
この記事を読んでもう一つ興味あったのは、シマード女史はこの新分野開拓にあたり初期当時には常に笑い者になっていた逸話である。 男性が圧倒的なサイアンス分野で新しい視点を持ち込んだ女史が軽視無視された事実。 ジェーン・ゴダールの事例がすぐ浮かんだ。 既存グループの閉鎖性では、森は存続しないと、早く気づかないと。 先は長い。
森、木、根。 持続可能への必須コンセプト。
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