86. RIP ミルトン・グレイザー

先月グラフィック・デザイナーのミルトン・グレイザーが享年91歳で亡くなった。

ニューヨーク生まれの米国を代表するグラフィック・デザイナー。 ニューヨーク州コミッショナーからの依頼で作成したNY 州の観光プロモーションで有名なアイ・ラブ・NYのロゴのデザイナーである。 数ある彼のアート・デザイン作品の中、ボブ・ディランのシルエットを黒塗りしサイケドリック調のマルティカラーの髪のレコード・カバー・ポスターは多分誰もが目にした事のある彼のアート・デザインの一つでもある。

ニューヨーカー・マガジンの表紙フォントや、ブルックリン・ブルアリーのロゴもグレイザー作品だとは、彼のオビチュアリーを読むまでは知らなかった。 アイ・ラブ・NYのロゴがNYCのタクシーの中で原案スケッチが出来上がった逸話も初めて知った。

雑誌アトランティック・マンスリーのエクゼクティブ・クリエイティブ・デイレクターのジェレミー・エリアスが、コロナ禍が起きた最中の生前にグレイザーにインタビューした記事が6/30付けのNYタイムズのアート・セクションに掲載されていた。 アート・デザインとは既存概念を変えるアートであって、顧客の既存志向に刺激を与え購買志向の変化を目的とするマーケティングと同じ目的を持ち合わせる。  その目的は必ずとも達成できないけれども、時間と場所を超えて対話相手と向かい合い。相手の感知レベルに変化インパクトを与えるユニバーサル・コミュニケーションの難しさと重要性を新ためて思い出させる気がした。

コロナ感染数が毎日五万人を超えるパンデミックの不安・不確実の生活の追い込まれたこの4ヶ月。 リーダシップ・コミュニケーション能力不足と、核なる理念や誠意の無さのリーダー無能さに不満を増す者から見ると、デザイン・アートの伝達する潜在力に驚嘆する次第。

死の直前まで、コロナ禍に直面して、世代年齢貧富を選ばないウイルスを、皆が一つになって克服していく事を念頭にTOGETHERフォント・プロジェクトに最後まで携わっていたようである。 未完成のTOGETHERロゴは、個人を表現する別々のフォントで表現していて流石グレイザーと感じさせる。  素人目には完成作品とも思えるが、何がまだ未完成なのかグレイザーに質問したくなった。  グレイザーの製作姿勢やプロセスが浮かび上がる。 RIP Milton Glaser.

言いたい事、表現したい事、伝えたい事が相手に伝わらない事がなんと多い事か。 メッセージが一つの簡単なデザインで伝達されるというのは、コミュニケーターにとっての究極の夢でもある。  マーケティングとデザイン・アートの共通性を考えさせられる。

簡素な形だからこそメッセージが明確に誤解なく伝わるのだろう。  伝達内容を研ぎ澄まし、間違いなく伝達すマーケティング・ブランド・コムニケーションの大切さを肝に銘じ精進する謙虚さをブレイザーに学びたい。

Got Strategic Marketing?

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