62. 薄っぺらブランド

ブランド戦略の記事が何時も気にかかる。先週NYタイムズがイヴァンカ・トランプ・ブランドが撤退するニュースを掲載していた。数日後、社説にまで取り上げられた。リッチ生活スタイルへの憧れをブランド化したトランプ・ブランドの派生ブランドの一つがまた落ちこぼれた。

偽ニュースの筆頭として攻撃を受けるリベラル・メディアの筆頭NYタイムズはトランプ批判にブレーキを踏まない。トランプ一家の行動をブランディングのプリズムで見てみると、薄っぺらなエゴ・プロモーションに立脚しているのがよく分かる。リッチな生活スタイルへの憧れを核にしたチープ見せかけブランドは、よく耳にするアスピレーショナル・ブランディングとは言い難い。闇雲に金色で飾り付けるセンスのない親父のトランプ・タワーと同じ名前を冠する家紋ブランドの失敗でもある。逆立ちしても長く続く老舗高級ブランドにはなれない。世界中でブランド貸ししているホテル・コンドがトランプ・ブランドを拒否してもう数年になる。NY市クイーンズ区出身のドナルド・トランプは、親父フレッドの影響を受け育った。全てを勝者敗者の物差しで判断する価値観で育てられた。反骨心というよりエゴのために全てを正当化する価値観が永続する筈がない。

ココ・シャネルは憧れスタイル生活を表に出したブランドだが、トランプとは違う。第一次と第二次大戦の狭間で立ち上げた、女性解放の旗手としてのブランディングは今も健在でまだ高級ブランドの一角に座る。

そもそも、トランプ・ブランドの本当の価値はなんなのか。本人の私欲エゴ以外何もない。

アメリカン・ドリーム成金と予備軍だけを対象にした偽りブランドが、どう間違ってか、米国社会にとどまらず世界中の人類に影響を与える地位を得てしまった。政治と個人私欲事業を混同するセッティングを許した米国政治システムがそもそも間違っている。早く、このブランドが消え去るのを願って止まない日々が続く。

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