ジェイン・グッダールの若い頃アフリカでチンパンジーの生態行動を観察する日々を撮影した膨大な未公開フィルム記録を元に、ブレット・モージェンがディレクターとして再度纏め直し仕上げたドキュメンタリ・フィルム「ジェイン」がリリースされた。本日10/22/17付けNYタイムズに、その批評記事が載っていたのが目に止まった。
ジェイン・グッダールと言えば、誰もがタンザニアのチンパンジーを連想する。動物生態行動に関して、アカデミア専門家の見方をアマチュア英国女性がアフリカのジャングルでチンパンジーと食住を共にし、以前のアカデミア専門家達の理論を完全に覆した功績は素晴らしストーリです。いつも彼女を尊敬の目で眺めていた。今でもアクティブにジェイン・グッダール・インスティチュート運営の先頭に立ち、野生動物保護を世界中で訴え続けている、彼女の一貫した情熱には頭が下がる。
ブランドを作る事、ブランドをキープする事、そしてブランドを発展させる事、つまりブランドを売り込むのを最初に頭に置くマーケターにとって欠けているのは、ジェイン・グッダールの示す揺るがない情熱と一貫性、そして社会理性愛に基づくナラティブ、ではと思った。
ブランドは売り手が売り込むものではなく、市場、顧客が贈る彼らの感受性の提供者への評価なんですね。ジェイン・グッダールのブランドには嘘は全くなく動物愛が全て。そして人の感情に訴えるナラティブが存在するんですね。
この視点で色んなブランドをもう一度見直すと、まだまだ我々の感情に迫る本物のストーリ感覚が少ないのに気がつきます。社会的意義を含むナラティブまで深く踏み込む本物の情熱が感じられないなら、ブランドにならないという気がします。
ミッション・ビジョン・提供価値がリンクし、感情に訴える社会貢献理念からなる純粋なナラティブ・ストーリが顧客に正確に届く事。まさにマーケティングの挑戦です。
ジェイン・グッダールをモデルにもう一度ブランドを見直す必要がありませんか。
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