9月にビジネスの話題をさらったのは、またしてもアマゾンだった。ジェフ・ベーソスがマーケティングに長けるのは周知の事実だ。主要メディアはアマゾンのブランド・マーケティングに見事に乗せられ、ビジネス欄に多くのページを割いた。それは9/7に発表したのはアマゾンの第二本社建設候補の北米都市選定のRFP。提出締め切りは10/19/17、最終決定は2018だとするRFPの選定基準詳細を8ページに亘りWPにアップした。
シアトルの現本社が手狭になったのが理由としている。そもそも本社2拠点が機能するか疑問が残るが、本来秘密裏に進める拡張計画をプレス・リリースを見事に使い話題性を持たせる。NYタイムズは発表の数日後の9/11/17に一面全面を割いて丁寧にも候補都市選びまでに及んだ。本日9/26/17のNYタイムズには、北米主要都市の市長らがアマゾン誘致特別プロジェクトチームやデリゲートを組み、ジェフ・ベーソス宛てに売り込み合戦に取り組む様子がコミカルに報道されていました。アマゾンへの各都市売り込みは、ユーチューブでも人気のサブ・ジャンルになっているとの事です。
さらなるコスト削減の為に誘致先都市と州より最大の誘致代償の低税金と補助金を取り寄せる事がアマゾンの目的であるのは明らかです。HQ2での5万人の雇用創造と引き換えに、既に腹では決まっているであろう候補都市先から、更なる譲歩を最大限にして勝ち取る。デジタル・オンライン小売業異の覇者だから可能になる訳ですね。
アレクサ音声アシスタント技術やAI人工頭脳だけに見られる事業拡大はノン・ストッパラブルと思われるトップ・ライン事業拡張にとどまらず、ボトム・ラインのロボットによるコスト・ダウンや本社管理費低減まで話題にしてしまうのは、見事と言う他に無いですね。戦略とマーケティングの見事なアラインメントですね。
ホール・フッド買収後、買収後の初日にディスカウントを実施したニュースより、このHQ2候補都市RFPのほうが、アマゾンの強かさを表していると感じます。HQ2サイト決定発表まで最低あと一年はホットな話題を提供しますね。
デジタル・オンライン巨人の視点から、店舗ベースの小売業界他社の低迷をユックリと眺める事でしょうね。
Got Strategic Marketing?