今日のWSJにWiFiとラップトップ使用を禁止したキャフェの話が載っていた。NYC三軒の例を挙げていたが、結果客数が増え客がコーヒーを飲みながら話をする当たり前のキャフェ風景に戻った話だった。一つの例では、話をするきっかけカードをテーブルに置きテーマに興味ある他の客が見知らぬ他の客と話をする機会をセットアップするキャフェを挙げていた。ターン・オーバーが増え利益が上がったという話でした。
トレンドに乗り顧客のニーズの最低条件として想像していたWiFiアクセスが実は会話を楽しむという当然とも思われる客のニーズを妨害していた。WiFi利用者に迷惑がられ、会話を楽しむ空間としての本来のカフェでの経験を求める客層を無視していた。WiFiアクセス無しラップトップ使用禁止とすることで人間コミュニケーション空間を売りにしたユニーク価値を創造した事例です。
この記事から二つの事が大切になってくると感じました。
一つは、ディジタル変革の中で誰もが必要と想像していたITインフラのWiFiアクセスは差別化にならず。反対にネガティブな要素となり、人間コミュニケーションを求める場所やコミュニティー体験を肌で感受できる環境がこれから求められる。ディジタル技術が裏で支えるにしてもこれから増加するアーバン・メガ都市では人間中心の肌で感じる体験の場がブランド力差別化の舞台となる。
二つ目は、顧客ニーズの確認を頻繁に敏感に迅速にフィードバックをかけないと、想像していた顧客ニーズは違ったニーズに変わり、気がつくと顧客は逃げてしまう。すごい勢いで価値判断が変わっていく時代にいると言えます。ディジタル時代ゆえ気がつけば横並びの差別化無しの無価値サービスを提供してしまうトラップがある事肝に銘じるべき。顧客への価値の枠作りを問い直し迅速に変更できるプロセスを取り入れること。ただし多様化した顧客価値ゆえ枠作りを問い直し焦点を絞ればユニークな価値とも成り得る。やはり顧客のパソナまで落とし込み差別化価値を提供しその有効性の検証を常に繰り返す事が重要になってくるのでしょう。
どうしたら顧客のニーズを先取りしマーケティング・プロセスに反映できると思いますか。
Got Strategic Marketing?