マルコム・マクドナルドの「オン・マーケティング・プラニング(第2版)」 2016刊の中に、英国クランフィールド大学教授でもあり6つの会社会長を兼ねる著者がマーケティング・コンサルティングを引き受ける際、顧客CEOに必ず聞く二つの質問があるそうです。
一つ目は、「貴社のキーとなるターゲット・マーケットを優先順位を付けて揚げて下さい」。 二つ目は、「ターゲットとするマーケットの中で貴社の差別化競争優位性の源となるものは何ですか」という簡単な質問だそうです。しかしながら殆どのCEOが答えられられないという事です。マーケティング戦略を練る際、セグメンテーションを決める事が最初で一番に重要な出発点ではありますが、狙うべきセグメント市場を的確に確信をもって揚げる事が出来ないCEOが殆どと言う話を聞くとやはり驚きます。更に、差別化・競争優位性の要因を挙げれないというのにも驚きます。しかし自身に問い正してみて、本当にユニークなポジショニングが取れるセグメンテーションをミニ・セグメント・レベルまで深く突っ込んでターゲット顧客が目に見えるまで考え抜いているかと問われると不安になるのが実情でしょう。
ディジタル時代になり毎年毎月次々に紹介されているディジタル対応マーケティングのツールが山と出回って来ていますが、製品・サービスをターゲット市場を明確にして顧客獲得する事業戦略のなくしては、効果的なディジタル戦略を論じたり闇雲にトライする事は無意味な事であると目を覚まさせてくれます。
我々は間違いなくディジタル革命の真っ只中にいますし、ますます繋がっていくネット社会で生き残りをかけるわけですが、競争優位性を発揮できるターゲット市場を明確にし基本に帰り事業戦略を再構築してからディジタル戦略に入らないと事業消滅になりかねません。
基本に帰り、今一度「セグメンテーション」と「競争優位性」を考え直しましょう。
Got Strategic Marketing?